渋谷で映画『センチメンタル・バリュー』|壊れた親子の距離を描いた静かな一本

映画

平日の昼間、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下で『センチメンタル・バリュー』を観てきました。席には余裕があり、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと観ることができました。

映画『センチメンタル・バリュー』チラシ表
	映画『センチメンタル・バリュー』チラシ裏

映画・上映情報テーブル

項目内容
作品名センチメンタル・バリュー
監督ヨアキム・トリアー
受賞第78回カンヌ国際映画祭グランプリ/アカデミー賞国際長編映画賞
上映館Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下
住所東京都渋谷区渋谷1-24-12 渋谷東映プラザ 7F・9F
アクセスJR渋谷駅より徒歩1分

どんな映画?

『わたしは最悪。』のヨアキム・トリアー監督の最新作。第78回カンヌ国際映画祭グランプリ、アカデミー賞国際長編映画賞を受賞したノルウェー映画です。

両親が離婚し父が去ったあと、姉妹はある家に住み続けた。かつてそこに暮らしていた祖母は、ナチスに反対したとして拷問を受け、その家で自ら命を絶った人物だった。重い歴史を持つ家で、姉妹は育った。

姉のノーラは舞台女優だが、幕が開く瞬間いつも逃げ出しそうになり、スタッフに引き止められる。妹のアグネスは夫と息子と静かな日常を築いている。そこへ15年ぶりに父が戻ってくる。

父は映画監督で、その祖母の物語を脚本にした復帰作の主役としてノーラにオファーする。撮影地も姉妹が育った家で、と伝えるが断られる。代わりに選ばれたアメリカの若手スター(エル・ファニング)は抜擢を喜ぶが、「監督は私を通して娘を見ている」と気づき、自分には演じられないと役を降りる。

後に妹アグネスは脚本を読み、それが離れて暮らしてきたノーラのために書かれたものだと気付く。父なりの、娘への言葉だったのかもしれない。

父と娘の和解を、時間をかけてゆっくりと描いた映画です。

観た感想

全体的に明るく元気な雰囲気はなく、静かにずっしりと重さが積み上がっていく映画でした。

印象的だったのは、舞台女優の姉ノーラです。不倫をしていても本当の愛が得られず、散らかった部屋にひとりでいる場面に、言葉以上の孤独が滲んでいました。父もまた同じように孤独を抱えていて、互いに距離を縮めたいのに縮められない、その不器用さが胸に刺さります。

「血がつながっていても、離れていれば他人に近くなる」という感覚がリアルに描かれていて、家族との絆がテーマとなる作品でした。

静かで重厚な余韻を残す作品で、観る人によって受け取り方が異なります。

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